ZEHで注目されるのは、外皮性能についても「強化外皮基準」という高い基準を設定していることです。例えば、省エネ基準が求める外皮性能は4地域で0.75W/㎡・K以下、5~7地域は0.87W/㎡・K以下。一方ZEHの強化外皮基準は4~7地域で0.6W/㎡・K相当以下と、高い性能を求めています。ZEHを達成するには、まずは外皮性能の向上を優先し、そのうえで太陽光発電システムなどの創エネ設備を導入するといったアプローチが求められそうです。
このように外皮性能の向上が求められている背景には、外皮の断熱性能の向上による温熱環境の改善が、省エネに寄与するばかりが、快適性や居住者の健康に影響を及ぼすことが、最近の研究によって明らかになってきました。外皮の断熱性能を高めることで、暖かく、温度むらのない住環境を実現し、質の高い温熱環境を確保します。ヒートショックによる高齢者の家庭内事故などがあるなか、外皮の断熱性能の向上が快適性や健康という観点から重要になってきているのです。
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